新シリーズ 部活動外部コーチ いきなりわかった先生の気持ち


正式には来年の4月からということになりますが、関西の中高一貫高の部活の外部コーチをすることになり、今年の9月から週2で練習に参加しています。
前職の江坂TCのヘッドコーチ時代に、数多くの選手がお世話になっていた学校ですが、
当時、試合会場でよくお話をさせていただいていた先生はすでに退職され、新たな体制になっていました。

これまではスクールのコーチという立場で部活との兼ね合いを考えていましたが、これからは逆の立場で選手と接していくことになります。
選手はテニススクールでの練習をメインに活動しているので、根本から変えるような指導はせず、
各スクールの指導方針を尊重した上で選手と関わっていく難しさに直面しています。

このシリーズでは、そんな部活動の指導で気づいたことを呟いていこうと思います。
第一回目は技術的なことではなく、題名にある通りで、『いきなりわかった先生の気持ち』ということについて。

友人にも学校の先生がいるのですが、
授業以外にも多くの業務をこなしているのにもかかわらず、休日そっちのけで部活動に勤しむ先生ばかり。
「そんなにやる必要ないやん。程々にしといた方がええで」
私は友人たちにいつもそうやって声をかけていました。

しかし、たった3ヶ月ですが、そうやって子どもたちの成長を応援する先生の気持ちがわかりました。
子どもたちの成長を応援するという仕事は、それだけでパワーをもらえます。
そして成長する姿を見れば見るほど、応援したくなります。
部活の指導は、民間スクールの指導よりも、人間的な成長を感じられる気がします。
(それだけに技術屋さんである本分を忘れないようにしなければなりませんが・・・)

その感覚は、前職の江坂TCヘッドコーチの頃と重なります。
しかし民間の場合、どうしてもやれることが限られます。
営利目的でない、必要以上のことはできませんし、無償でやろうにも、それは会社的にNGになることがほとんどです。
それでも年休5日ペースで働いていた前職ですが、
部活の顧問をされる先生方が、それと同じくらいの量をほぼ無償でやっていることが、少し理解できた気がしました。

友人曰く、「部活指導の民間委託の案が進んでいるけど、上手くいかないだろう。
なぜなら、先生はやりたくてやっているんだから」ということでした。
もちろん、やりたくない先生もいますし、全体としては、そのような無償労働は無くすべきだと思いますが、
部活指導を生きがいにしている先生が多くいることは、早速理解できました。(とはいえ、もちろん私は有償でやっています)

今回指導させていただく学校の選手は、すでに試合経験が豊富でテニスのベースは出来上がっている選手ばかり。
全国で活躍できるようになる可能性を持った選手ばかりです。
ですが、低年齢からランキングをつけられているからか、どこか自分のポジションを見つけてしまっているところもあり、
特に中学生はまだまだ伸び代を作る時期でもありますから、根拠のない自信も大切にしてもらいたい。

そんなメンタル面も含めてサポートしていけたらと思います。

タブルスの指導が多かったり(団体戦用)、初めてオムニコートがホームコートになったり(前職はハードコート)、
メインコーチがいての週2日指導というサブ的な役割(出過ぎてはいけない)など、
新たな挑戦が多いですが、選手の可能性を広げ、良い練習をし、そして勝たせるというのは同じ。

部活指導ですが、海外経験を生かして、世界基準の指導という軸は変えずに、
子どもたちの可能性を広げられるよう、そして試合に勝たせるという目的がブレないように週2日ですが集中して取り組みたいと思います。
世界は意外と近くにあります。目の前のボールを世界をイメージして一生懸命打ち込めば、世界は目指せます。
部活からでも世界のテニスがイメージできるよう頑張っていきます。

とはいえ、出過ぎてはいけないよ!っと。

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