理想と現実  学歴社会との兼ね合い




昨今は子供の数が減少しているそうです。

にもかかわらずいわゆる『お受験』はものすごく盛んだそうです。

子供の数が減少→あんまり勉強しなくてもそこそこの大学に入れる→

『お受験』は下火

という構造ではないらしいです。

おそらく

学歴社会、終身雇用は崩壊しているといいながら、

働くお父さんお母さんはそれが根強く残っていることを日々体感している→

これからはさらに一部の大企業しか生き残れないのではないかという不安→

とりあえず偏差値の高い大学に入るのがベター→『お受験』加熱!!

という構図だけでなく、学校教育への不安もあるのでしょう。

とにかく、小学6年、中学3年、高校3年の1年間は

受験勉強するテニスプレイヤーが多いです。

まあ、高校3年は仕方がないと思いますが、、、。

すると小学4年生から試合に出始めたとして、

小学4、5年、中学1、2年、高校1、2年と実質は2年やって1年休むという

合計6年しかテニスに浸かってない計算になるります。

中学になれば年間に5回定期テストがあるために、

その1週間前は練習は休み。

進学校を目指したり、塾に行っていると、

受験勉強しはじめるタイミングも早くなるので、

小5、中2、高2の中ごろにはテニスを離れて受験体制に入ります。

その場合だと小4から試合に出始めても

実質は4年半しかテニスしてないことになります。

僕はコーチとして、

プレイヤーの最初のターニングポイントは14歳だとみています。

ちょうど中2くらいかな?

プレイヤーが最初のまとまりをみせる時期だと思うからです。

ただこの時点では結果がでているかどうかではなく

、テニスのスケールというか、

人間力も含めたそのプレイヤーの『テニス力』のようなものが、

見え始めると感じています。

僕はたまたまその年代の頃の中村藍子選手を担当していたけど

、『とにかくボールを強くしっかり打つ選手』という点では

スケールの大きさを持っていたと思います。

ただ、まだ当時はのちに全日本選手権のチャンピオンになり、

グランドスラム大会を駆け巡るような実績はありませんでした。

さて話を戻すと、

学歴社会との兼ね合いを考えると、中学2年の段階、

早い子は小学5年の段階で、『数字に残る結果』が必要になります。

全国大会出場や、関西大会ベスト4などの実績があれば、

スポーツ推薦で進学できます。

小学5年生や中学2年生の段階での『数字に残る結果』は

前述の『テニス力』には直結しないものだと思ってます。

将来プロになんて考えると、

さらに『テニス力』の方が大切になってきます。

プロ野球選手はみんな甲子園で優勝、準優勝しているでしょうか?

甲子園に出ていなくてもスケールの大きい『野球力』をもっていることが、

プロになる最低条件だと思います。

そして、それを見つけて育てる目をもった優秀な指導者がたくさんいるから、

日本の野球は

ワールドベースボールクラシックス2連覇するほどの成績が残せるのだと思います。

テニスも同様に『テニス力』を高める指導が必要だと思うのですが、

学歴社会との兼ね合いを考えると、

小5、中2の時点で『数字に残る』結果を出しつつ、

『テニス力』も高めるという『指導上の2足のわらじ』を履くはめになり、

ものすごく困難なことに挑戦する羽目になりがちですよね。。。

テニスを通じて、世界の中での自分を探すことを体験して、

人生を生きる上での大切なことを学ぶのか?

はたまた、テニスを学歴社会にリンクさせて受験戦争を回避するワープに使うのか?

またまた理想論のきれごとばかり言いやがって!

と言われていまえばそれまでだけれど。。。

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